[J1]第12節 FC東京 vs 横浜F・マリノス

2021 J1リーグ 第12節

FC東京 0 – 3 横浜F・マリノス

Stadium:味の素スタジアム

得点
 8分:オナイウ阿道(マリノス)
52分:オナイウ阿道(マリノス)
61分:オナイウ阿道(マリノス)

FC東京
FW 永井謙佑、オリヴェイラ(75’レアンドロ)
MF 田川亨介(55’アダイウトン)、安部柊斗、森重真人、東慶悟(55’三田啓貴)
DF 小川諒也、オマリ(55’青木拓矢)、渡辺剛、内田宅哉(3’蓮川壮大)
GK 波多野豪
sub:児玉剛、高萩洋次郎

横浜F・マリノス
FW 前田大然(81’水沼宏太)、オナイウ(81’セアラ)、エウベル(91’小池龍太)
MF 扇原貴宏(81’渡辺皓太)、ジュニオール(73’天野純)、喜田拓也
DF ティーラトン、畠中槙之輔、マルチンス、松原健
GK 高丘陽平
sub:梶川裕嗣、岩田智輝

絶望的な状況に陥っている

 またしても90分間見続けるのが修行に思えるような試合になった。昨シーズンにホームでマリノスを迎えた試合は0-4で大敗。今回もまた、同じような敗北だ。リーグ戦は見事な4連敗となり、改善の兆しはどこにもない。

 帆高の離脱以降、自信を喪失している拓海、適正ポジションの定まらない岡崎を経て、ついに右サイドバックは4人目の候補生、内田拓哉に任された。しかし開始後わずか2分で肩を痛め無念の交代となった。今年、このポジションは呪われている。

 立ち上がりからマリノスのテンションの高さに飲み込まれている。攻守の切り替えは早く、テンポよくパスが回る。いつも通り東京はキックオフ直後だけハイプレスを仕掛けるも、そこからは取りどころが定まらず、引いて守備をせざるを得なくなっていった。長谷川監督が毎試合繰り返している「アグレッシブ」とは一体なんのことを言っているのかわからない。幻のスローガンじゃ戦えないよ。

 たまに東京が前から奪いに出ても、それは個々がバラバラに追うだけでなんの連動性もないので、正直言ってプレッシャーにはなっていない。反対にボールを奪った直後のマリノスの寄せは見事に東京の自由を奪い苦し紛れのロングボールを蹴らせていた。裏を狙う意識といえば聞こえはいいが、要は他に選択肢がないだけで、そのキックもディエゴの強さと永井のスピードがなんとかしてくれればラッキーに思っているだけの狙いも何もないものだった。

 チームとして、という考えは攻守いずれにも見られない。攻撃はディエゴが打開するほかないので、ボールを奪ったらどんなに相手が密集していても早めに前に送るだけなのでどんどん窮屈になっていく。守備も目の前の選手に近場の選手が対応するだけで相手が多少連動したプレーをすればなす術はない。失点は全て、エウベルの突破から待ち構えているオナイウ阿道の組み合わせだった。

 失点が止まらないと分かっていながら開始8分で先制され、相変わらず攻撃の形は見えてこない。監督は試合後に「最後まで諦めずに戦ってくれたことには満足している」などと言っていたが、おそらく永井が必死に追ってくれていたからそう見えただけで、全体的には悲惨な諦めムードが漂っていたでしょうよ。

 就任4年目にしてこれほどに内容がない試合を演じ、かつ結果も出ていないとあれば、監督の去就が騒がれてもおかしくはない。目標を優勝と言い放ったのだから尚更だ。このままでは降格争いに巻き込まれかねない勢いだ。今の試合内容を見る限り、決してありない話じゃない。

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