[J1]第13節 鹿島アントラーズ vs FC東京

2021 J1リーグ 第13節

鹿島アントラーズ 3 – 0 FC東京

Stadium:県立カシマサッカースタジアム

得点
22分:町田浩樹(鹿島)
45分:松村優太(鹿島)
87分:上田綺世(鹿島)

FC東京
FW 永井謙佑(68’田川亨介)、オリヴェイラ
MF 東慶悟(46’安部柊斗)、青木拓矢、シルバ(75’アダイウトン)、三田啓貴(46’中村拓海)
DF 小川諒也、オマリ(46’ウヴィニ)、森重真人、蓮川壮大
GK 波多野豪
sub:児玉剛、高萩洋次郎

鹿島アントラーズ
FW 土居聖真(86’上田綺世)、荒木遼太郎(78’遠藤廉)
MF 白崎凌兵(78’ピトゥカ)、レオシルバ(86’小泉慶)、三竿健斗、松村優太(66’アラーノ)
DF 永戸勝也、町田浩樹、犬飼智也、犬飼智也
GK 沖悠哉
sub:スンテ、林尚輝

改善の兆しがないのなら・・・

 東京より鹿島の方が1試合少ないとはいえ、同じ勝点で並んでいるチーム同士の対戦だ。鹿島は早くも監督を交代し、それから1ヶ月ほどは公式戦負けなしで来ている。まさに連敗の只中にある東京と調子を上げようとしている鹿島という構図。その通りの試合でした。

 「試合前、選手に何を伝えたのでしょうか」という恒例のインタビューに長谷川監督は「試合に勝つために全力で戦おうと伝えました」と回答。『全力で戦おう』なんて、ボールは丸い、くらいの意味ですからね。ホントにそれだけだったら監督がいる必要はない。

 まあインタビューで答えた内容はあくまでも建前だろうし、ここで全てを話す必要もないんだから、と試合に入れば、本当にそれしか伝えていなかったんじゃなかろうかというほど、連敗中のチームが変わっていきそうな兆しはなかったと言える。

 少しはプレスに行こうと迷うツートップに連動する選手はおらず、中盤以下の選手たちはボールを持つ鹿島の選手に一切プレッシャーをかけることなくただ引くばかり。どうやってボールを奪うのか決めていないんだろうし、試合中に修正しようという動きもなかった。鹿島はさぞ快適にプレーしたに違いない。失点の多さが課題と分かっていながら何の対応もできず、今日も早い時間に先制点を献上した。

 選手たちは解決策を見出せず、ただ引いて相手のミスでたまにボールを奪っても、可能性のないロングキックを蹴るのみのいつもの展開。別にセカンドボールを狙うというわけでもないので何も起こらない。長い長い前半だった。一度も感情が湧き上がる事はなかった。

 後半になると3-5-2にシステムを変え、流れは少し取り戻せたように見えたが、結局これはフォーメーションの問題というよりは安部を筆頭にボールに食らいつくようになったから多少は守備が成り立つようになったというだけのこと。つまり試合開始から45分が経過し、ようやくスタートラインに立てたことになる。

 最低限の守備ができるようになったというだけで、攻撃面のアイデアもリスクを冒す勇気もないのでチャンスらしいチャンスも生まれない。シーズン開始時には60点を目指すとか言っていたものの、ディエゴかアダイウトンの無理な突破が決まらなければシュートに持っていくことさえできないチームのままだ。

 リーグ戦はこれで泥沼の5連敗、加えて試合内容に改善の兆しも見られないとあれば、定石では監督の解任しかない。もし踏み切るのなら早いに越した事はないし、そうでないのならビジョンを示すべきだ。このまま無表情に見るしかない試合が続くのはサポーターにとっては辛すぎるから。

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