[J1]第26節 ベガルタ仙台 vs FC東京

2021 J1リーグ 第26節

ベガルタ仙台 1 – 2 FC東京

Stadium:ユアテックスタジアム仙台

得点
17分:ジョアン・オマリ(東京)
32分:アピアタウヤ久(仙台)
92分:ディエゴ・オリヴェイラ(東京)

FC東京
FW 永井謙佑
MF 渡邊凌磨(66’アダイウトン)、安部柊斗、高萩洋次郎(82’東慶悟)、三田啓貴(82’オリヴェイラ)、田川亨介(66’森重真人)
DF 小川諒也、オマリ、渡辺剛、鈴木準弥
GK 波多野豪
sub:児玉剛、岡崎慎、バングーナガンデ佳史扶

べガルタ仙台
FW 富樫敬真(76’カルドーゾ)
MF 氣田亮真(46’西村拓真)、松下佳貴、上原力也、フォギーニョ(46’中原彰吾)、関口訓充(76’蜂須賀孝治)
DF 石原崇兆、福森直也、アピアタウヤ、真瀬拓海
GK スウォビィク
sub:ストイシッチ、吉野恭平、富田晋伍

点さえ入れば状況は変わったのに

 アウェー連戦が続く中で平日の試合が続く厳しい日程に入ったことで、東京はターンオーバーで試合に臨む。自慢のブラジルトリオはみんなおやすみ。さらに森重、青木も一息つくことになった。

 となれば心配なのは攻撃陣だ。最前線に永井、2列目は左から凌磨、高萩、田川と並ぶ。ブラジル人の個人技でしか攻撃することが出来ず、形がないことがここ最近の悩みになっているのに、全員休ませて大丈夫なのだろうか。

 結論から言うと、とてもストレスの少ない試合になった。内容だけ見れば攻撃はとてもスムーズだった。永井は裏を狙う駆け引きを繰り返し、田川も内側へチャンスを伺う。凌磨は少し下がってボールを引き出して高萩が動きやパスで変化を生む。誰かに任せると言うことはなくて、みんながみんな関わって攻撃を作っていた。

 さらにボランチの一角に入った三田の貢献が大きい。低い位置ではボールコントロールの上手さを見せて攻撃の起点になっていたし、高い位置にも走り込んでチャンスメイクからフィニッシュまで幅広く関わっていた。青木が選ばれているのは守備重視のボランチにするためなので直接のライバルにはならないと思われるが、これで品田の立場は危うくなった。タイプは違うものの攻撃的な選手を底に置きたい時には三田の方が出来る。配給型なら森重も凄い。

 こんなにパスを回しながら攻められるんだとちょっと驚いたけど、全部が全部良かったわけじゃない。これを言うと致命的に聞こえちゃうんだけどね、シュートが下手すぎる。

 田川と高萩には合わせて5点分くらいはシュートチャンスがあったはずなのに枠にすら行かないとは話にならない。確かにスウォビィクにいくつかスーパーセーブがあったけど、この2人はそれ以前の問題だった。あ、三田もここに入るか。絶妙なパスをペナルティエリアで受けたのにシュート出来てもいなかったから。

 面白い試合だったし、全体的にはポジティブな内容だったけど、悩みは解決されなかった。ブラジルトリオを使えば連動連携はなくなりこの3人の爆発次第になる。使わなければ綺麗に攻撃できて気持ちいいけど、シュートが枠に行かない。

 残念だけど序列が入れ替わることはなさそうだ。これで点さえ取れていればスタメンを考え直すきっかけになっただろうに。攻撃というのは点を取るためにするものだから。

 ただオプションにはなり得ることがわかった。それは大きい収穫だ。もっというと、攻撃の形が全くなくて仕方なくブラジルトリオに頼っているわけではなく、あの3人が周りを信頼したり生かしたりしないこともよくないんだなと考えさせられる試合だった。

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