[J1]第5節 FC東京 vs 浦和レッズ

2020 J1リーグ 第5節

FC東京 2 – 0 浦和レッズ

Stadium:味の素スタジアム

得点
45分:ディエゴ・オリベイラ(東京)
66分:アダイウトン(東京)

FC東京
FW 永井謙佑(61’アダイウトン)
MF レアンドロ、安部柊斗(89’高萩洋次郎)、東慶悟(82’シルバ)、橋本拳人、オリヴェイラ(89’紺野和也)
DF 小川諒也(82’中村帆高)、森重真人、渡辺剛、室屋成
GK 林彰洋
sub:波多野豪、オマリ

浦和レッズ
FW 興梠慎三、杉本健勇(57’レオナルド)
MF 汰木康也(46’関根貴大)、青木拓矢、柴戸海、長澤和輝(57’マルティノス)
DF 山中亮輔、岩波拓也、マウリシオ、橋岡大樹(68’エヴェルトン)
GK 西川周作
sub:福島春樹、宇賀神友弥、槙野智章

ホームでは16年勝てていなかったレッズに、ようやく

めっちゃ、面白かった

 味スタにも観客が戻ってきた。ビジター側は開放していなかったのかな?およそ5000人のサポーターが集結。もちろん4万を超えるキャパのスタジアムには寂しく映る数だけど、0と1は違う。拍手での後押しはきっと力になっていたはずだ。

 この試合はメモリアルが3つ。森重がJリーグ通算350試合目、室屋が100試合目、そして橋本拳人はFC東京での最終戦です。かなしい。

 4-4-2のレッズに対して、東京は4-2-3-1です。今年の東京のフォメーションは毎試合違うから、相手からすると予想しにくく厄介だろう。前からのプレスには力を入れず、少し引き込んでから奪う構えだ。

 いつの間にこんな綺麗な攻撃が出来るようになったんだろうと感動した。狭いスペースを連携して崩して行ったり、サイドバックの上がりを使ったり、その中でも永井、レアンドロ、安部が積極的に裏を狙ったりと多彩な攻撃を見せていた。

 安部が左サイドでどんどん高い位置を取るので、レアンドロ、小川のラインの選択肢が増え、見事なダイレクトプレーで崩しに厚みが出る。なんていうか、非常にワクワクする攻撃の連続だった。いつでも点を取れる気がした。

 結局2試合5得点は全てブラジル人たちだったけど、そこに頼り過ぎているわけでもない。安部と東が前に出て、レアンドロとディエゴが中央でバランスと取るシーンもあった。拳人だけは下がり目に構えて、あとはかなり流動的なポジショニングだった。

 ディエゴのゴールは本人的にはラッキーゴールなんだろうけど、クロスは良かったし、中に4人も入れていたゴールだから、チームとしては狙い通りだったはずだ。アダイウトンのゴールは、自分のチームながら、ずるいなと思ってしまったけど。あんな歩兵の間に戦車で突っ込むようなドリブルされたらJリーグではまず止められない。

 終盤は攻め込まれていたけど、決定機らしい決定機は作られず、手堅く守ってついに16年ぶりにホームでレッズを下しました。やはり優勝争いに食い込むにはこんなジンクスに苦しんではいられない。大きい勝利です。一つ長年破れなかった殻を破れたんだから。

 さて、最後に橋本拳人。10歳に東京のアカデミーに加わってから、今日まで共に戦ってくれてありがとう。16年ということは拳人がいる間、ずっとレッズに勝てないジンクスがあったってことなのかな。最終戦でそれを壊して出て行くなんて、美しい去り方だ。

 移籍が決まってからも残り試合に出続けるということはヨーロッパなんかではあまり見かけないことだと思う。それだけ重要な選手だったということだし、次が決まっていても最後まで走り続ける姿勢は素晴らしい。

 今シーズン、長谷川監督は4-1-2-3を軸に戦いたいと開幕前は思っていた。それが拳人の移籍を受けて、ダブルボランチに変えている。それほどの選手だったから、いなくなっても大丈夫とは自信を持って言えないけど、海外でのサッカーは今よりはるかに大変だろうから、いったんこちらは心配せずに、後悔のないように頑張ってほしい。すぐには帰ってくるなよ。あと代表でも欠かせない存在になってくれ。

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