2020 J1リーグ 第9節
セレッソ大阪 0 – 0 FC東京
Stadium：ヤンマースタジアム長居
得点
なし
FC東京
FW 永井謙佑(52’内田宅哉)、オリヴェイラ(82’アダイウトン)
MF レアンドロ 、安部柊斗(89’三田啓貴)、高萩洋次郎、シルバ(82’原大智)
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、室屋成
GK 波多野豪
sub：林彰洋、オマリ、佳史扶
セレッソ大阪
FW 奥埜博亮(86’高木俊幸)、メンデス(53’都倉賢)
MF 清武弘嗣(78’片山瑛一)、デサバト、藤田直之、坂元達裕
DF 丸橋祐介、ヨニッチ、瀬古歩夢、松田陸
GK キム・ジンヒョン
sub：茂木秀、小池裕太、庄司朋乃也、ミネイロ
お堅い試合になったけど、面白いスコアレスだった。
両者、隙を見せず
10年以上勝てていないというヤンマーでの一戦はやはり勝てないままだった。それでもここのところ結果の出ない東京にとって、悪くはない試合内容だったのではないだろうか。
流れを変えるために長谷川監督が何を変えてくるかと思えばまさかのキーパー。22歳、波多野豪J1リーグ初出場です。
試合前の会見では「波多野は練習からいい準備ができていたし、連戦が続く中で林には一旦外からゲームを見てもらおうと思ってる。波多野の活躍がチームに刺激になれば」と監督。「外からゲームを見る」ってどういう意味なんですかね・・・別に後から映像見てもおんなじでは・・・？
相当緊張していただろうし気合いも入っていたと思うけど、開始10分ほどでのビッグセーブで「いい意味で調子に乗れた」と本人談。勝てなかった試合であんなに嬉しそうにインタビューを受ける選手を見たことがない。でもまあ気持ちは伝わってきたよ。
あのセーブのシーンも含め、常に正しいポジションを取れていた。横っ飛びで派手に弾くだけがいいキーパーじゃない。適切な位置に立てていれば一か八か飛ぶ必要はないのだから。そういう意味でも波多野のプレーは安定していた。キャッチングも良い。あと、フィードのキックも正確だった。一本だけそのままタッチラインを割ってしまったけれど、林は1試合に3回くらいはやるのでそれよかマシだった。
キーパーに求められるのは安定感。1試合だけでの評価では決められないが、この試合に関しては十分期待以上のプレーだった。デビュー&クリーンシートおめでとう。
キーパーの話が長くなってしまったのでここからは試合のことを。
拳人の移籍で諦めたと思っていた4-1-2-3を再び試してきた。勝っているチームは変えにくいが、調子が悪いなら試し放題である。今日に関してはこれも成功だった。
頭のいい高萩はアンカーでもそれなりにやれる。一つ前のインサイドハーフに置かれると、安部の良さも生きてくる。いつも通り守備に攻撃と走りまくってくれた。交代は2枚目のカードを意識してのものだからしかたない。シルバは攻撃面はさほど貢献がないけど、守備では効いていた。あの力強さは必要だよ。
永井はちゃんと下がって守備をするけど、やはりレアンドロは緩いので、セレッソはあっちから見て左で作って、右に展開することでチャンスを作っていた。坂元には相当小川も安部も苦労していた。というか負けていた。
セレッソは素早い攻撃はせず、必ず遅攻にするから準備をする時間がある。だから点を取れないんじゃないのかな。その準備のためにこっちも下げさせられるので、攻撃も遠い。だから点を取られないんじゃないのかな。
でもこっちには強力なFWがいる。ディエゴとレアンドロ2人だけでもフィッシュまで行って、無理やりセットプレーを取ってくれるので、もっと生かしたかったね。しかし狙いは明確だったし、上手く試合を進められていた。たぶんこの試合は、どっちも主導権を握っていたと思っていたんじゃないだろうか。
カウンターが止められた後の攻撃は、やっぱり停滞してしまいがち。たまに高萩がやっていたように、大胆に追い越していくプレーとか意表をつくプレーに挑戦してほしい。怖さがあるのがディエゴとレアンドロしかいない。
なかなか両サイドのクロスの質がいいので、もっとそれを使えばいいのにと思った。中の準備ができていない。ディエゴも大きいタイプではないけど、入り方次第では点は取れるはずだ。
拮抗していたので交代しにくかったんだろうけど、ちょっと交代は遅かった。10分くらいで結果を出せというのは酷でしょう。まあアダイウトンとかが守備をもっと学べって話だが。
勝てはしなかったが、改善は見えてきた。今年のセレッソはロースコアなチームだから、この試合は良しとしよう。しかし甘いこと言っていられる貯金はもうないから、次からは勝ちだけを求めたい。さあ、真夏の地獄の連戦が始まるぞ。
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