2020 J1リーグ 第10節
FC東京 1 – 0 名古屋グランパス
Stadium:味の素スタジアム
得点
33分:レアンドロ(東京)
FC東京
FW 永井謙佑(69’アダイウトン)、オリヴェイラ(81’内田宅哉)
MF レアンドロ(81’原大智)、安部柊斗(92’三田啓貴)、高萩洋次郎、シルバ
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、室屋成
GK 波多野豪
sub:林彰洋、オマリ、中村帆高
名古屋グランパス
FW マテウス(46’相馬勇紀)、金崎夢生、前田直輝(46’山崎凌吾)
MF シミッチ(66’石田凌太郎)、シャビエル、稲垣祥
DF 吉田豊(55’太田宏介)、丸山祐市、中谷進之介、成瀬峻平
GK ランゲラック
sub:武田洋平、藤井陽也、秋山陽介
らしいと言えばらしい勝ち方
非常に堅実に4試合ぶりの勝利です。
攻撃面はまだまだ
チームの流れは良くなってきた。さて今節こそ白星を。そうして臨んだグランパス戦、セレッソ戦と同じ11人を選びました。キーパーは結局波多野で行くんだね。危なっかしいシーンもあったけど、これで2試合連続スタメンです。ここまで、J1で失点をしたことのないゴールキーパーとなりました。
メンバーは同じだったけど、永井とディエゴの位置は変えてきた。ワントップに永井、右サイドにディエゴだ。そしてこの変更は良かった。永井はプレスだけでなく、左右に流れたり裏に抜け出したりと、だいぶ効いていた。そしてディエゴは持ち前の献身性で守備はサボらず、ボールを持てば抜群のキープ力でボールを運んでくれる。今日のところはこのポジション変更は正解のようだった。
あまり前からガンガン行く感じではなかったけれど、ある程度引き込んでからの守備だった。しっかりポジションを取れていて、なかなか名古屋はボールの入れどころがない。あまり怖いシーンはなかった。サイドに振られてもちゃんと人数をかけて守れていた。
守備の意識は全体的に高く、特にボールを奪われた際の切り替えはとても速かった。すぐさま周囲の選手がプレスをかけに行き、インサイドハーフに置かれた安部、シルバが連動して奪う。そこを抜けても、アンカーの高萩までで奪い切れる場面が多かった。そうすると相手も攻撃に意識が切り替わった直後にまた守備をするはめになるので、一瞬守備にほころびが出る。それを突いた東京の得点だった。
反対に引いた時の守備から攻撃への切り替えは遅いと思った。永井、ディエゴ、レアンドロは素早く反応するのに、後方の選手がまるでついて来ない。カウンターに厚みはなかった。もったいないし、前線への負担が大きすぎる。前の選手たちはもっと文句言っていいぞ。
あとは遅攻の際の問題点。これはきっと今シーズンずっと付きまとう気がしている。
日本人選手たちの当事者意識のなさだ。
変化を付ける、点を取るという責任感があるのはディエゴとレアンドロだけで、残りの選手たちはその引き立て役になろうとするばかりで、得点の匂いを感じられない。言い方を変えれば、怖さがない。
華麗なドリブルで抜けたした高萩は、シュートが全く選択肢になかったし、左サイドから切れ込んだ内田もフィニッシャーを探すばかり。たしかにあと一歩の場面に見えたけど、シュートが頭にない選手は止めやすい。2人とも動きはとてもよかったのに、あれでは意味がない。誰か怒ってやって欲しい。
逆に安部は打ってくれるけど、シュートが下手すぎる。まだ1年目だから伸び代として見ておくけど、今年中には枠に飛ばせるようになって欲しい。
あとはサイド攻撃の目的がわからない、というのもある。
小川がクロス体制に入ったのに、中に選手がいないという場面が何度かあった。逆サイドからもあったかもしれない。たしかに永井もディエゴも空中戦タイプではないから、地上戦で崩していきたいのはわかるけど、その動きもあまりない。
クロスを上げないのなら、せめてペナルティエリアの端、いわゆるニアゾーンを取るようなフリーランをする選手がいないと、サイドを起点にしても何も起きない。遅攻になった時に点を取れるパターンが、一旦相手に奪われた後の切り替えからのショートカウンターでは、この先辛い。そんなに毎試合上手くはいかないだろうから。
と、この2点は課題としてこの先も見ていきたいと思う。しかし、それを練習から改善していく時間はもうなさそうだ。「連戦が始まる」とか思っていたけど、なんと15連戦らしい。週末と平日に1試合ずつの週2試合がなんと10月4日まで続く。ここまでの連戦は海外リーグでも見たことがない。
夏場だし、慣れていないし、相当消耗する戦いになるはず。今までのように固定の11人が毎試合スタメンというわけには絶対行かない。突き上げは必須だ。
なんか批判的な記事になっちゃったけど、とにかく勝ててよかった。チームの調子が上向きになれば、いろんなチャレンジプレーもしやすくなる。若い選手も使いやすくなる。15連戦の1試合目を勝利で始められてよかった。
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