[J1]第12節 FC東京 vs 湘南ベルマーレ

2020 J1リーグ 第12節

FC東京 3 – 0 湘南ベルマーレ

Stadium:味の素スタジアム

得点
37分:永井謙佑(東京)
84分:ディエゴ・オリヴェイラ(東京)
93分:原大智(東京)

FC東京
FW レアンドロ、永井謙佑(76’アダイウトン)、オリヴェイラ(87’原大智)
MF 安部柊斗、高萩洋次郎、三田啓貴(63’シルバ)
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、中村拓海(63’中村帆高)
GK 林彰洋
sub:児玉剛、オマリ、内田宅哉

湘南ベルマーレ
FW 石原直樹、岩崎悠人(46’タリク)
MF 馬渡和彰、山田直輝(87’指宿洋史)、金子大毅、齊藤未月(46’松田天馬)、岡本拓也(87’古林将太)
DF 大野和成、坂圭祐、大岩一貴
GK 谷晃生
sub:富居大樹、石原広教、茨田陽生

終わってみれば完璧な試合。

気持ちよく終われたのはいつぶりか

95点の試合展開

 過密日程の最中、また長谷川監督は動いてきた。3戦連続スタメンの波多野をベンチ外にし、林が先発復帰。右サイドバックの中村拓海とアンカーの品田愛斗がJ1初先発です。

 拓海に関しては顔を見るのも初めてだった。髪が長くてやんちゃそう。友達にはならないタイプ。試合が始まる直前のお客さんの拍手に思わず可愛い笑顔が見られた。ええギャップやん。そして試合開始、最初の攻め上がりでクロスかと重きや思い切りのいいミドルシュートを綺麗に枠に飛ばして見せた。その姿勢、気に入ったぜ。

 Jリーグデビューにも関わらず、非常に落ち着いていたし、積極的だった。途中から味方や監督に色々指示を受けて迷う場面も見られたが、攻撃参加のタイミングやクロスは好印象。やや守備もポジショニングを間違える時はあったが、全体的には期待以上。途中で帆高に変わったが、帆高や諒也に比べて明確に劣っている部分は見当たらない。「任せられる後輩がいる」という室屋の発言は嘘ではないことが証明された。

 もう一人のデビュー品田も、きっちりフル出場。視野の広さとパスセンスは高いものを見せてくれたし、運動量も安部柊斗に次ぐ2番目を記録していた。ただ品田は良くないところも見えた。余裕がある時のパスは良かったが、寄せられると潰される。球際の強度と判断スピードはまだ遅い。

 前のプレスに連動してタイミングよく相手の縦パスを潰すシーンは限られていて、中盤は空きがちになっていた。まあこれは高萩の戦術眼と経験値には流石に敵わないところもあるし、アンカーっていうのはだいぶ難しいからこれから学んでいけばいいかな。初めてにしてはよくやれていたよ。

 湘南がボールを握る前半だけど、スイッチを入れてくる選手がいないのでエリア外でのパス回しになっているのみ。もうちょっと勝負するプレーをしないと点は取れないなと思った。

 最初は東京もサイドバックが高い位置を取れず、永井が走る裏へのパスも出ないのでビルドアップに苦しんだ。徐々に慣れてくると上手くキレのある攻撃を繰り出せるようになり、永井がとったCKで自ら決めて先制。12節目にしてようやく今シーズンの初ゴール。本人も安心したことでしょう。

 前節の反省を生かそうとしたのか、後半の立ち上がりは前からプレスに行って試合を仕留めにかかる。この時間に迎えた決定機を決めきれなかったのはこの試合の数少ない懸念点になった。湘南には悪いが他の試合ではこういうミスが命取りになる。今日だって早めに追加点を取れなかったことで緊張感は最後まであった。

 受けに回らなかったことで生まれたのがディエゴの追加点だ。林のロングフィードに何人も走って最後はディエゴ。レアンドロとの関係性はやっぱりすごい。ラストプレーも林のパンチングから、まだ実況解説に名前を覚えてもらえていない「はらだいち」が試合を終わらせた。あのシーン。アダイウトンに気を使うことなく目の前でボールをさらって決めきったのは素晴らしい。その意思こそがストライカー。J3得点王は伊達じゃないな。

 失点に責任はないのにベンチからも波多野を外すのはどうなのかと思ったけど、この試合で林は格の違いを見せつけた。安定したキャッチングにフィード。そしてチームを救うセービング。1-0で迎えたタリクの決定機を決められていたら、この試合の結果は違うものだったかもしれない。

 8月ずっと蔓延していた重めの雰囲気を払拭してくれるような快勝になった。ロクに練習ができないこの期間に、チームを変えるのは白星だ。気持ちのいい勝利と若手の台頭。この雰囲気を維持したまま、連戦を戦っていければ。

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