2020 J1リーグ 第18節
FC東京 1 – 0 セレッソ大阪
Stadium:味の素スタジアム
得点
53分:ディエゴ・オリベイラ(東京)
56分:アダイウトン(東京)
FC東京
FW レアンドロ(94’田川享介)、永井謙佑(51’アダイウトン)
MF オリベイラ(85’原大智)、安部柊斗、シルバ、三田啓貴(51’内田宅哉)
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、中村帆高
GK 林彰洋
sub:波多野豪、オマリ、バングーナガンデ
セレッソ大阪
FW メンデス(73’鈴木孝司)、奥埜博亮(73’高木俊幸)
MF 清武弘嗣(73’柿谷曜一朗)、デサバト(80’木本恭生)、藤田直之、坂元達裕
DF 丸橋祐介(80’片山瑛一)、瀬古歩夢、ヨニッチ、松田陸
GK キムジンヒョン
sub:永石拓海、西川潤
完璧な試合だったんじゃないだろうか。
判定に救われたとはいえ・・・
チームの狙いを完遂した
リーグ戦を戦っていくのなら、一つでも上の順位を目指していきたいと思う。2位にいるのがセレッソ大阪。しかし彼らは1試合少ないという状況だ。これ以上離されるのは致命傷になりかねない。追う東京にとっては勝たなければならない試合。いわゆる6ポインターの戦いだ。
長谷川監督も試合前のインタビューにいつもの笑顔はなかった。固い表情で受け答えする姿から、この試合の重要性が感じられる。前回はお互い睨み合う試合展開でシーズン唯一のスコアレスドローだった。
いつもの4-3-3ではなく、相手に合わせた4-4-2を選択。ディエゴが左、三田が左だ。しかし川崎戦のようにじっくり引くわけではなく、行けると見れば前からも果敢にプレスをかける。プレスの質は高かったが、セレッソは最終ラインを下がり目にプレーさせ、ビルドアップ時に深みを作る。すると東京の前線と中盤が間延びしてしまい、いい形で奪えたのは数えるほどだった。
ただ、引いてからはしっかり守れていたし、セレッソは無理して攻撃のスイッチを入れてこないのでやや膠着した雰囲気になる。そんな展開は東京は得意とするところで、奪ってからは徹底してシンプルな攻撃を続けていた。こちらは反対に時間をかけずにシュートで終わることを意識して、変にカウンターを喰らわないようにできていた。決め切ることはできず、前半はスコアレス。
後半も大きく展開は変わらず、お互い慎重な中に色を出そうとしていく。先に動いたのは長谷川健太。スーパーサブ、アダイウトンの投入が試合を動かした。
自陣深いところからのスローインで相手の守備陣の油断を見逃さなかったのはアダイウトン・・・ではなく安部柊斗。スローインを受けて中盤でキープに成功したアダイウトンの作った一瞬の間に、前に飛び出してボールを受けると速攻が発動した。持ち上がった安部のパスを受けたディエゴが抜群の決定力で決めて見せ、ついに均衡が破れた。
ゴールだけでなく、MVP級の活躍を見せていたのはディエゴ・オリベイラ。いつもと違う左に入ると、守備のタスクを嫌な顔せずこなしながら、ボールを奪えば圧巻のキープ力でボールを運び、攻撃の起点となっていた。特に前半はかなりディエゴの強さが効いていた。
さてこの先制ゴールでギアが2段階くらい上がったのは東京サイド。少し大胆にプレーできるようになったことと、セレッソがやや焦って縦に急いだところを出足よく潰しては、2次攻撃に繋げる流れが続いていた。毎節の課題だった追加点はそんな中で生まれる。
あの場面はたしかにオフサイドだったと思う。内田が触れた瞬間にはアダイウトンは前に出ていた。その後の清武のフリーキックもレアンドロのハンドだったね。VARがあったら同じ結果ではなかった。それ以上、こちらから言えることはない。
アダイウトンのゴールはFC東京のJ1通算900ゴール目だったそう。素晴らしい大記録だ。今日の試合は良くなかった選手は見当たらない。みんなよく任務を遂行した。最後まで引くことなく戦えていたところも良い。最後の帆高のハイプレスは心を打った。あれが出来れば東京は負けないだろう。
この勝利は大きかった。セレッソとの差は暫定で1ポイント。週末からカップ戦も含めてアウェー4連戦だが、今季まだ1度もアウェーで負けていないという強さを提げて、敵地で大暴れしてこようぜ。