[J1]第31節 FC東京 vs サンフレッチェ広島

2020 J1リーグ 第31節

FC東京 1 – 0 サンフレッチェ広島

Stadium:味の素スタジアム

得点
65分:中村帆高(東京)

FC東京
FW 田川享介(58’紺野和也)、アダイウトン(72’矢島輝一)、原大智
MF 内田宅哉、品田愛斗、三田啓貴(85’平川怜)
DF 中村帆高、丹羽大輝、木村誠二、中村拓海
GK 波多野豪
sub:児玉剛、大森理生、佳史扶、宮崎幾笑

サンフレッチェ広島
FW 森島司、ヴィエイラ、浅野雄也(78’柴崎晃誠)
MF 東俊希、青山敏弘、川辺駿、茶島雄介(55’柏好文)
DF 佐々木翔、荒木隼人、野上結貴
GK 林卓人
sub:大迫敬介、井林章、土肥航大、藤井智也

若手主体でここまでやれるとは
かなり明るい勝利でした。

底上げの集大成

 ACLを戦ってきた東京だが、政府の許可を取った特例の措置で、14日間の隔離期間はないらしい。それでもあの過密日程で戦ってきた主力メンバーは今日はお休みとなった。平均年齢は23歳台という若いメンバーで戦う。今年たくさんチャンスをもらってきた選手たちにとっては集大成といってもいい試合だ。

 基本的な姿勢が守備からのカウンターというのはいつもと変わらないが、さすがに守備面での強度は少し弱めだった。しかしちゃんと組織的に戦えていて中央を固めては最後のところでやらせない。シュートブロックでギリギリ難を逃れた場面もあったし、波多野もポジショニングが良く、要所要所でシュートストップを見せていた。

 攻撃はカウンターが中心だが、常にアダイウトンに蹴るだけにならなかったのが良かった点だ。愛斗は常に落ち着いていて、寄せてくる相手の位置を見てワントラップで前を向く場面が何度も見られた。拓海も技術の高さを生かし逃げのクリアは少なかった。この2人が時間を作るので、ボールを握る時間がそれなりに作れていた。

 いつもは酷評している内田も今日は悪くなかった。守備面は物足りないが、ドリブルでボールを運ぶプレーがいつもより多かった。これが出来てくれれば戦力にはなる。かといってまだスタメンを脅かすほどではないが。

 唯一良くなかったのは田川だね。ボールが入ったら突破を試みるというよりは、相手の横にボールを逃し、前に出ようとして止めに来る相手からファールを貰おうとするばかり。しかもファールにならず痛がってアピールして悪目立ちしていた。おかげで左からはほぼチャンスが生まれず、攻撃は拓海と三田でうまく崩せる右サイドに偏っていた。

 それぞれに成長と積極性が見られた中で、マン・オブ・ザ・マッチは途中から入った紺野和也。左に入るとドリブルだけでなくパスや守備でも圧倒的な存在感だった。左にこだわることなく中央や右に流れてのチャンスメイク。得点の場面も紺野の浮き玉のアイデアがもたらしたものだった。あ、帆高初ゴールおめでとう。

 押し込まれた時間でも後ろから運んで行けるし、ファールをもらって時間を作ってくれる紺野の貢献は最後まで光っていた。シーズン序盤に得たチャンスを生かせず、しばらく戦線から離れていたが、これは相当な成長と言っていいんじゃないだろうか。来シーズン以降もかなり期待できるぞ。

 ブラジル人選手がいないことで、全体的に誰か任せになっていなかったことが、今まで控えめだった選手たちに責任感あるプレーをさせていた。特に攻撃面の連携はディエゴやレアンドロがいない方が良いのではないかと思ってしまった。

 今年もあと2つ。リーグの最終節とルヴァンの決勝だけになった。ホームで気持ちよく勝って、決勝に弾みをつけられるといいね。

関連

2020シーズン 試合結果一覧

最新情報をチェックしよう!