[J1]第3節 FC東京 vs ヴィッセル神戸

2021 J1リーグ 第3節

FC東京 2 – 3 ヴィッセル神戸

Stadium:味の素スタジアム

得点
 5分:ドウグラス(神戸)
65分:ドウグラス(神戸)
74分:ディエゴ・オリヴェイラ(東京)
77分:永井謙佑(東京)
85分:郷家友太(神戸)

FC東京
FW  レアンドロ(71’永井謙佑)、アダイウトン、田川亨介(55’オリヴェイラ)
MF 安部柊斗、森重真人、東慶悟(55’三田啓貴)
DF 小川諒也、オマリ、渡辺剛、中村帆高(71’中村拓海)
GK 波多野豪
sub:児玉剛、蓮川壮大、青木拓矢

ヴィッセル神戸
FW 井上潮音(82’佐々木大樹)、ドウグラス(88’安井拓也)、古橋亨悟
MF 山口蛍、サンペール(66’増山朝陽)、郷家友太
DF 酒井高徳、小林友希、菊池流帆、山川哲史
GK 前川薫也
sub:廣永遼太郎、大崎玲央、初瀬亮、藤本憲明

失点が多すぎる

 開幕から早くも3戦目、1勝1分だが納得のいく状態じゃないはずだ。なんせここまでの180分のうち、リードしていたのはセレッソ戦のアディショナルタイム2分だけなのだから。

 そのセレッソ戦で強烈な印象を残した森重はスタートからアンカーで起用された。低調だったディエゴはベンチスタートになり、先発は久々にアダイウトン。前節からアルと凌磨がベンチから外れ、拓海と青木が入った。

 ボールを握る神戸とその隙を伺う東京という構図は戦前の予想通りだが、前半は神戸に好きなようにやられていた。両チームともにフォーメーションは4-1-2-3でを敷いていて、神戸はそのパスワークの中心がアンカーのサンペールだ。ポジション的な噛み合わせで、東京はそのサンペールを抑えられない。前の方からプレスはかけているものの、個人個人が追いかけているばかりで守備が後手に回っている。どこが奪うポイントだとも定まらずに頑張りで追うだけになっていた。

 それでもたまに繰り出す攻撃はあって、主にアダイウトンのパンチ力に頼ったもの。シュートで終わる意識はもちろん良いと思うが、アダに関してはもう少しパスを選択肢に持った方がいい。一度でも決定機にパスを出しておけばその後のチャンスで相手を惑わすことができるのに。

 あとは結果を残している自信からか、田川もいい抜け出しを何度か見せていた。去年は守備も適当だし、攻撃面も関わりが少ない選手だったけど、今シーズンここまではいい動きだしが出来ているし、守備面も2度追い、3度追いが出来ている。

 後半には中盤の構成をダブルボランチ&トップ下の正三角形に変えて、トップ下に置いた安部にサンペールを止めさせたところから、リズムが出てくるようになる。そうして流れが良くなったところで、また失点をしたのが痛かった。

 流石に失点が多すぎる。1点目は帆高が焦って適当なクリアをミスして味方に当てたのが原因、2、3失点目は流れの中でディフェンス陣が足を止めたことによるものだ。いずれももう少しやりようがあったはずだ。特に2失点目、勝手にオフサイドだと判断して体を張りに行かなかったのはよろしくない。

 今や東京に堅守はない。もし次の試合以降で実況や解説の人が「堅守がウリの東京は〜」という文脈で話をするようなら、それはむしろ守備に触れる以外の特徴が見当たらないからだ。カウンター主体でチームを作るのなら守備の固さは必須になる。守備が脆いのにカウンターしか武器がないチームなんて砂の上にビルを建てるようなものだ。

 永井を入れて4-4-2にした瞬間に2点を取ったわけだし、一度根本から見直してもいいんじゃないだろうか。簡単に点を取られているようではいくら目標のシーズン60ゴールを達成しても意味がないのだから。

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