[J1]第7節 名古屋グランパス vs FC東京

2021 J1リーグ 第7節

名古屋グランパス 0 – 0 FC東京

Stadium:豊田スタジアム

得点
なし

FC東京
FW アダイウトン、オリヴェイラ(77’)、田川亨介(63’永井謙佑)
MF 東慶悟(82’内田宅哉)、森重真人、三田啓貴(63’安部柊斗)
DF 小川諒也、岡崎慎、渡辺剛、中村帆高(22’中村拓海)
GK 児玉剛
sub:波多野豪、蓮川壮大、シルバ

名古屋グランパス
FW シャビエル(57’相馬勇紀)、柿谷曜一朗(78’山崎凌吾)
MF マテウス(86’長澤和輝)、米本拓司(78’木本恭生)、稲垣祥、前田直輝(57’齋藤学)
DF 吉田豊、丸山祐市、中谷進之介、宮原和也
GK ランゲラック
sub:武田洋平、森下龍矢

恥じることのない引き分け

 東京が6試合で10失点もしている同じ期間にわずか1失点しかしていないのが名古屋グランパス。代表期間を経てみると両チームのメンバーはなかなか豪華だ。新旧合わせて代表経験者がとても多い。U-24アルゼンチン戦で大暴れしていた相馬を除き、現代表勢はみんなスタメンに名を連ねた。

 東京はルール違反で謹慎だった安部と波多野もベンチに戻ってきた。安部は罰かも知れないが、波多野は普通に児玉にポジション奪われたんだろうね。安定してるもん。

 名古屋の中谷や稲垣は普段を知らないからなんとも言えないけど、こちらの代表帰りの2人、田川と小川は多少なりとも刺激を受けて来たんだなというのが感じられた。

 攻撃が左に寄るクセが東京にはあるので右サイドの田川はボールタッチが少なくなる傾向にあるが、やはり代表に残るには世界と戦っていくには数字だと実感したのだろう。シュートに対する意識はより強くなっていたし、左斜めに走ってボールを引き出そうとする動きも増えていた。

 小川もサイドバックであっても数字の大切さはわかったはずだ。代表では普段やっていない攻撃参加が多めに見えたが、それをクラブにも持ち帰って来たようだ。ひたすら縦に行くのは得意じゃないけど、周りをうまく使いながらインサイドを上がっていく動きはこれまであまり見られないものだった。この先の代表定着に向けて攻撃力がつくことは大きい。続けて欲しい。

 さて試合はどうだったのか。そうだね。ここまでの7試合で一番いい試合だったよ。

 両チームともに集中力が高く、切り替えも早い緊張感のある好ゲームだった。変なミスはほとんどなくて、お互いに相手の良さを消しつつ自分たちの攻撃はできていた。矛盾しているようだけど、そんな印象のゲームだった。

 結果だけ見ると0-0。これまで3-2の逆転劇みたいな試合が多かったから、これだけ見れば地味だけど、今日が一番いい試合だった。派手なゲームも悪くはないけど、そういう試合は総じて互いにミスの多い大味なものになる。得点の喜びと同じかそれ以上にストレスを感じるシーンも多くなってしまう。

 今日のように全員が集中していてわずかな隙を刺し合おうとするようなヒリヒリした試合の方が見ていて面白く、レベルも高い。

 後半の頭にはやや流れを持っていかれかけたものの、永井と安部の投入でボールを回収できるようになり、流れを取り戻せたのも良い点だと思う。帆高の怪我で急遽投入された拓海だけは最後まで試合に入れていないように見えて心配だったけど、最低限のことはやっていた。拓海ってあんなに自信なさげにプレーする選手だったっけ?

 前評判通り手堅い名古屋の守備を崩すことはできなかったが、チャンスは作っていたし、何より今季初のクリーンシートを達成したことが収穫だ。今日のような集中力でいつも戦えていたら、十分に上の順位も目指せると思う。逆に言えばこれをスタンダードにしなければ川崎への挑戦権すらないと言える。

 交代選手も含め、よく戦えていた試合だった。これだけの姿勢を見せてくれれば勝ちきれなくても満足感は高い。また連戦が始まるからこの調子で行こう。

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