[J1]第14節 柏レイソル vs FC東京

2021 J1リーグ 第14節

柏レイソル 0 – 4 FC東京

Stadium:三協フロンテア柏スタジアム

得点
11分:ディエゴ・オリヴェイラ(東京)
17分:アダイウトン(東京)
18分:アダイウトン(東京)
93分:三田啓貴(東京)

FC東京
FW オリヴェイラ(67’永井謙佑)
MF アダイウトン(67’東慶悟)、安部柊斗、高萩洋次郎、青木拓矢、田川亨介(86’三田啓貴)
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、内田宅哉
GK 波多野豪
sub:児玉剛、岡崎慎、バングーナガンデ佳史扶、レアンドロ

柏レイソル
FW アンジェロッティ(76’呉屋大翔)
MF 三丸拡、ドッジ、仲間隼斗、江坂任(76’神谷優太)、椎橋慧也(67’大谷秀和)、イッペイシノヅカ(46’細谷真大)
DF 古賀太陽、サントス(46’川口尚紀)、大南拓磨
GK スンギュ
sub:佐々木雅士、ヒジャルジソン

この一ヶ月は何だったの

 5連敗中の東京と2連敗中の柏の連敗対決。失点が止まらないと嘆きながら、今月に至っては得点すら取れていなかった東京が4-0でまさかの圧勝です。いや我ながら、まさかですよねこれは。

 去年からやっている4-3-3を軸にうまくいかなければ4-4-2にしたり、時に苦渋の3-5-2を使ったりしてきた長谷川監督の新作は4-2-3-1という現在サッカーのスタンダード。これが見事にハマった。キーマンは今季リーグ戦の初スタメン、高萩洋次郎だ。

 まず今日は全体として、高い位置をとって前から行こうという意識づけがされていた。そもそもこれは近年の東京の基本コンセプトなので、特別なことではなかったが、最近は上手くいっていなかった。永井やディエゴが追うだけで後ろがついてこないことが多くて結局下がってしまう展開がお決まりだったが、高萩がお手本を見せてくれた。

 ディエゴをワントップに高萩はトップ下。そして前線の守備のスイッチを入れるのが高萩だ。気持ちだけで追いかけるのではなく、ちゃんと後ろを見て準備ができていることを確認してから、もしくはついてこいと促してから的確にコースを切るようにプレスをかける。周りを動かしつつ自分が行くので着実に相手は追い詰められていた。

 ダブルボランチにして中盤の役割が明確になったことも良い点だ。これまでは逆三角形の並びなのでインサイドハーフは前に出て行きにくかった。守備的な安部と青木を後ろに並べることで高萩は遠慮なく前に出ていけた。明確と言えばサイドの人選もそうで、万能型の東、三田ではなく、縦にいくという強みの目立つアダイウトン、田川にしたことで、それぞれのやることがはっきりしていた。

 東京がよかったのに対し柏が悪すぎたというのもある。思い切って新外国人を揃って起用したらしいけど、前半はバラバラだった。

 後半に選手交代もして、柏はアクセル全開になった。プレーのテンポが上がり、近い位置でよくパスが回るようになる。すると東京は受けに回ってしまい後半は一方的な展開になった。波多野の好セーブもあり、クリーンシートを達成したことがプラスだが、流れを変えられなかったのは反省点だろう。これが前半だったら、いつもの試合だ。

 それでも最後には三田が追加点を奪ったし、その前にはサイドバックに入っていた内田がカウンターで上がっていって決定機も作っている。3点のリードがあったことを考えれば、ある程度相手が出てくるのは当然だし、上手く試合を終わらせたとも言えるか。

 とにかく今日は高萩がよかった。守備の面だけでなく、攻撃でも高萩らしいアイデアのあるプレーの連続でディエゴやアダイウトンの突破以外に武器のなかった東京の攻めを彩っていた。それと最後までリーダーシップをとっていたのも高萩だ。集音マイクから「下がるな!上がれ!」と声を張り上げているのが終盤にも聞こえた。これだよこれ。負け続けるチームに必要な姿勢は。

 ともあれ連敗していたのも事実だし、6試合で1勝5敗というのは変わらない。今日は確かに最高の試合だったけど、気を抜けばまた元通りになるだろう。勝って兜の緒を締めてまた次の試合に向かおう。

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