2021 J1リーグ 第30節
FC東京 1 – 2 浦和レッズ
Stadium:味の素スタジアム
得点
1分:田川亨介(東京)
46分:酒井宏樹(浦和)
66分:江坂任(浦和)
FC東京
FW 永井謙佑(60’アダイウトン)
MF 田川亨介(80’ウヴィニ)、安部柊斗、高萩洋次郎(46’オリヴェイラ)、青木拓矢(64’三田啓貴)、渡邊凌磨(46’東慶悟)
DF 長友佑都、オマリ、森重真人、鈴木準弥
GK 波多野豪
sub:児玉剛、中村拓海
浦和レッズ
FW 江坂任
MF 汰木康也(64’ユンカー)、柴戸海、小泉佳穂(87’槙野智章)、平野佑一(78’伊藤敦樹)、関根貴大(87’田中達也)
DF 明本考浩、ショルツ、岩波拓也、酒井宏樹(78’西大伍)
GK 西川周作
sub:鈴木彩艶、大久保智明
また少し中身がなくなった
リーグ戦は残り8試合。ACL圏内を目指す直接対決が続いている。相手は好調レッズだが、東京も雰囲気は悪くない。3位になりたいのなら、勝点3が必ず必要だ。
レアンドロを出場停止で失っているため、トップ下に高萩が入ることは想像できたものの、合わせて前線を総替えしてくるとは思わなかった。連戦中ではあるけれど連戦の最後に疲労調整もないだろうから、まずは守備に献身的な選手を並べたいという意図になる。
そんな受けるスタンスで選手を置きながら、なんとファーストプレーで先制した。森重のロングボールに抜け出した田川が決めた。圧倒的な決定機となる1対1でも決まるまで田川を信じられなかったのは自分だけじゃないと思ってます。ごめん田川。ナイスゴール田川。
完璧な立ち上がりだったものの、そこからは浦和がペースを握る。両サイドを広く使いながらボールを回すだけでなく、隙あらば縦パスを差し込んでくるので浦和の攻撃は怖い。だからこそ東京の守備ラインは徐々に下がっていってしまい、45分で守備は決壊してしまった。
勝たなければいけない東京は後半から選手交代も含めて点を取るぞという意思を感じたものの、逆転弾を受けて苦しくなった。レアンドロがいなくなったことでディエゴやアダイウトンを生かすことができず、彼らに頼るだけの攻撃に戻ってしまった。
前半は日本人選手だけでの攻撃で、その時はサポートの距離も比較的良くて攻撃がスムーズにできていたのにディエゴやアダイウトンがいると誰もがそこしか見なくなるのでまともな攻撃にならない。長谷川監督は試合前後のインタビューでいつも気持ちの話しかしないけど、攻撃面の論理的な改善は目指していないのだろうか。ちっとも改善が見られないんだけど。
最後はもう行き当たりばったりにしか思えない謎のプランBとCを出してきた。まずはアダイウトンと長友をウイングバックにした3-5-2。次にウヴィニをようやく起用したかと思えば最前線に入れてのパワープレー。何か起きる雰囲気もなく試合は終わっていった。
浦和の意味のあるパス回しと流動的な攻撃のスタイルを見せられると、前線の個に頼った先行逃げ切りサッカーでは限界があるなと強く感じた。たしかにカップ戦のような1発勝負であればどのチームにも勝つ可能性のあるスタイルではあるものの、長丁場のリーグ戦では再現性に欠けるスタイルでは難しい。誰が入ってもある程度レベルを維持できるそんなチームを作れる監督がいいなあ。