[J1]第25節 川崎フロンターレ vs FC東京

2020 J1リーグ 第25節

川崎フロンターレ 2 – 1 FC東京

Stadium:等々力陸上競技場

得点
24分:家長昭博(川崎)
57分:ディエゴ・オリヴェイラ(東京)
74分:中村憲剛(川崎)

FC東京
FW 永井謙佑(76’アダイウトン)、レアンドロ(92’原大智)
MF オリヴェイラ(76’田川亨介)、安部柊斗、シルバ、三田啓貴(46’中村拓海)
DF 小川諒也、森重真人、渡辺剛、中村帆高(89’内田宅哉)
GK 波多野豪
sub:林彰洋、オマリ

川崎フロンターレ
FW 三苫薫、ダミアン(95’山村和也)、家長昭博(95’齋藤学)
MF 中村憲剛(77’脇坂泰斗)、守田英正、田中碧
DF 登里享平(95’車屋紳太郎)、谷口彰悟、ジェジエウ、山根視来
GK ソンリョン
sub:丹野研太、宮代大聖、旗手怜央

まあ・・・よく頑張ったよ・・・

希望持てたのはほんの一瞬

 「多摩川クラシコ」と名のついた川崎フロンターレとの試合。少し前まではもっとライバルな雰囲気もあったのかもしれないが、今年はここまで圧倒的な強さを見せてリーグを独走するフロンターレとの関係は、さながら王者と挑戦者だ。

 自陣3分の1に引きこもって迎撃するスタイルを採った。いやしかしフロンターレはレベルが高い。余裕のあるパス回しには付け入る隙がなく、こちらの綻びをゆっくりと探しつつ、ここぞとみればきっちりスピードアップしてくるときの意思統一はこの独走態勢も納得の完成度だった。

 しかし東京も粘り強く、サイドの攻防にも人数を割きつつ、中もやらせない堅い守備だった。しかしあまりにも守備に力を割きすぎていて、ボールを奪っても効果的な攻撃にはならない。フロンターレの方の奪われた後の切り替えが早すぎで、すぐに囲まれてはボールを奪還されていた。

 攻められてはいたものの悪くはない出来だっただけに失点のPKは痛かった。剛のファールだったのかダミアンのファールだったのか。エリアの中だったのか外だったのかと色々思うところはあるが、一番最初に頭に浮かんだのは「また、剛か」ということだった。今日は不運だったがあまりにも毎試合失点に絡みすぎている。潰れる前にいったんオマリをスタメンにしてリフレッシュさせたほうがいい。本人にとってもチームにとっても。

 後半の立ち上がりに三田に変えて拓海を投入。これまで見せたことのない3-4-2-1というフォーメーションに変更した。準備の時間なんてほとんどなかったはずだ。秘策なのか奇策なのかはわからないが、一定の効果はもたらした。

 走れる両ウイングバックが頑張って高い位置を取りに行くので東京が押し込む時間帯が生まれた。その時間に数少ないチャンスを確実に決めたディエゴの同点ゴールで追いついた。ほとんどシュートコースなんてなかったはずだし、気持ちのこもった左足には思わず叫んでしまった。これでほんのわずか、希望が繋がった。

 ただ残念なことに今日の主役は中村憲剛だった。この日40歳の誕生日を迎えた川崎のレジェンドがキャリア初だというバースデーゴールを決めた。

 あの場面、悔やむべきはなぜ拓海と三苫を1対1にしてしまったのかというところだ。拓海が悪いわけじゃない。この日の三苫はキレキレで、最初から1人で止められる相手じゃないということはわかっていたはずだ。前半は帆高が対面していたが、必ず誰かがサポートに入って2人で守っていたはずなのに。

 ここからまた追いつくだけの力は今の東京にはなく、あえなく4連敗となった。劣勢になると途端に熱量のないプレーに終始するレアンドロはそろそろ何とかして欲しい。ディエゴのようがよっぽど戦う姿勢を見せてくれていた。アダイウトンは独りよがりでも、責任感は感じられる。最近のレアンドロにはそれがない。

 久々のタイトルに向けた決戦を控え、4連敗で臨むことになってしまった。チームの雰囲気は最悪だ。いやむしろ失うものがなくなったというべきか。楽しみと不安を胸に1週間後を待とう。諦めるにはまだ早い。

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