[J1]第19節 徳島ヴォルティス vs FC東京

2021 J1リーグ 第19節

徳島ヴォルティス 0 – 1 FC東京

Stadium:鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム

得点
 5分:田川亨介(東京)

FC東京
FW 田川亨介(79’アダイウトン)
MF 永井謙佑(80’バングーナガンデ佳史扶)、安部柊斗、高萩洋次郎(56’レアンドロ)、青木拓矢、三田啓貴(56’オリヴェイラ)
DF 小川諒也、森重真人、蓮川壮大、岡庭愁人(46’岡崎慎)
GK 波多野豪
sub:野澤大志ブランドン、東慶悟

徳島ヴォルティス
FW 垣田裕暉(86’河田篤秀)
MF 宮代大聖、岩尾憲、パトッキオ(63’藤田譲瑠チマ)、鈴木徳真(46’杉森考起)、小西雄大(63’渡井理己)
DF ジエゴ、カカ、ドゥシャン、岸本武流
GK 上福元直人
sub:長谷川徹、田向秦輝、福岡将太

尻すぼみになるのなんとかしたい

 3連戦にしては大幅にターンオーバーを行なってきた。ここまで変えると1軍と2軍を交互に出しているようなもんだ。良く捉えると2チーム分の戦力があるということだし、悪く捉えると誰も絶対的な存在にはなれていないと言うこと。

 立ち上がりは非常に良かった。上位にいけるほどに完成されていないが繋ぎたいとする徳島のようなチームは東京が得意とするところ。相手に成功体験を植え付けないうちに、高い位置からのプレスがハマっていた。

 そうして幸先の良い先制点は、久々にワントップの位置で起用された田川亨介。オリンピック代表から落選し、プレッシャーから解放されたらしい。クラブでも代表でも決定機を外しまくっていたのに、選考が終わって5分で点を取った。これを代表でやれていたら人生変わっていたのかもしれないのに。

 というか前から思っていたのだけど、やっぱり田川はセンターフォワードの選手だと思う。なまじスピードがあるというからにウイングで起用されがちだが、サイドでは特にいいプレーをしない。ウイング起用でも田川が登場するのは常に中央に寄った時のプレーだった。守備の起点としてもいい働きをしていて、寄せの速さだけなら永井の方が上かもしれないが、田川のプレスには迫力がある。この迫力もより生きるのはCFにいるからだと思った。迷いなく行けている。

 そういえば定まらない右サイドバックには現役の明治大生である岡庭愁人がJ1デビューを飾った。明治大学の育成は本当に素晴らしいね。岡庭は思い切りよくプレーしていたけど、今のところ右サイドの救世主にはなれなそうだった。でもこれがデビュー戦なんだから良くやった方だろう。

 さて今日も東京の課題は課題のままだった。先行逃げ切りのスタンスは別にいいんだけど、にしても時間が進むにつれて試合の主導権を失っていくのは良くない。押し込まれてもいつでもカウンターでひっくり返すぞ、という怖さがないと相手はよりリスクを冒せるようになる。

 後半に主力のブラジル人たちを投入してからは、プレスに連動性がなくなり適当に行っては剥がされていくばかり、何をしても状況は変わらずずっとボールは相手にあった。これ、相手が得点力不足に苦しんでいるチームだから失点せずに済んだだけで、これで満足してはいけないと思う。

 前からのプレスがチームの生命線なら90分それを続けないといけないし、体力的にそれが無理なら代案を考えるのが監督の仕事だ。それを夏場だからとこの状況を良しとするなら一生上を目指せるチームにはならないから。

 しかしこれで暫定ながらトップ10に戻れた。勝つべき試合に確実に勝てているのは大きい。週末の大分も19位と苦しむチームなので今のうちに試合内容にもこだわっておきたい。

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